蛍光試薬の特性と応用

6.細胞染色色素

図6 膜電位感受性色素のメカニズム

図7 各細胞染色色素による染色像

Calcein-AMやFluorescein diacetate(FDA)やCFDAなどのfluorescein誘導体はそれ自身は無蛍光であるが、細胞に取り込まれ、細胞内エステラーゼにより切断されて蛍光性となることから、生細胞染色に利用されている。

Propidium iodide (PI)やEthidium bromide (EB)、Acridine orange (AO)やDAPIなどの正電荷を持つ蛍光色素はDNAのインターカレーターとして知られており、一般的に生細胞の細胞膜は通過せず、死細胞の核のみを染色する。一方、Hoechst 33342やHoechst 33258は細胞膜透過性の核染色剤であり、生細胞と死細胞の両方が染色される。

これら作用の異なる二種類の色素を同時に使用することにより、生細胞と死細胞を染め分けることができる。Calcein-AM とPI を組合わせた- Cellstain- Double Staining Kitが市販されている。蛍光顕微鏡下の形態観察はもちろん、更にはフロ-サイトメトリ-、あるいはプレートリーダーを用いた細胞数の計測への応用が可能である。