FCMの原理入門講座

Ⅷ.データ処理系

2. リストモードデータと再解析

新次元のFCM(FACS)解析ソフトウェア Kaluza

リストモードデータとは、『1つ1つの細胞について、取得したすべてのパラメータが各々何チャンネルだったか』というデータです。初期のフローサイトメーターは、この方法でデータを取得し、後から解析を行っていました。リストモードデータの解析では、すでに測定し取得されているリストモードデータを用いて、各軸のパラメータの組み合わせの変更や、ゲートの領域の変更が自由に何度も行えます。リストモードデータの解析により、測定時とは異なった角度から検討したヒストグラムを得ることができます。色々と条件を変えてヒストグラムを得ることができますが、取得パラメータやアンプの感度、ディスクリミネータ等は変更することができません。3重染色や5重染色などのマルチカラー解析を行う場合や、どこにゲートをかけるとよいかわからない場合には有用なデータです。
リストモードデータは、測定細胞数と取得パラメータ数により、必要記憶容量が変わります。ヒストグラムデータと比べて、記憶容量を多く必要としましので、大容量の記憶装置が必須です。FCS2.0またはFCS3.0という世界共通フォーマットで記録するのが、一般的です。
なお、測定終了後、再び解析するので、その分手間がかかることになります。

アナログデジタルコンバータ (ADC)ディスクリミネータシグナルの増幅ヒストグラムデータリストモードデータ

データリストモードデータ

3.リアルタイム解析

コンピュータの進歩と共に、データ解析(FACS解析)は、測定終了後ではなく、測定中に行えるようになり、便利になりました。最近の機種では、複数のヒストグラムと複数のゲートを駆使して、測定中にリアルタイムで統計解析を行います。
また、セルソーターの場合は、ソーティングしながら解析をすることが出来る機種もあります。