セルバイオロジーのためのフローサイトメーター

2. アポトーシス細胞の大きさの変化を高精度で捉えられること

アポトーシス解析の方法は、細胞膜の状態の変化を測定する方法(アネキシンV/7-AAD染色やYO-PRO-1/PI染色)や、核の断片化を測定する方法(Tunel法、手間がかかる)などがあります。これらは、2色の蛍光の蛍光補正ができる一般的なフローサイトメーターで測定できます。

図4.アポトーシス測定(アネキシンV/7AAD法)
図4.アポトーシス測定(アネキシンV/7AAD法)

青色 : 生細胞
緑色 : 早期アポトーシス細胞
赤色 : 後期アポトーシス細胞

顕微鏡を用いて、アポトーシス細胞を観察すると、細胞のサイズが小さくなっているのが観察されます。しかし、従来のフローサイトメーターでは、細胞のサイズを正確に測定することができないため、サイズの測定データは活用が不可能でした。一般的にフローサイトメーターは、細胞のサイズを前方散乱光で測定しますが、形状や屈折率の影響や細胞の通過方向の影響があるため、大きさを正確に把握できません。
近年、前方散乱光の代わりにコールター原理を用いたハイレゾリューションフローサイトメーターが登場し、高精度で細胞の体積や径を定量測定することが可能になりました。これにより、細胞膜の状態を測定する方法(アネキシンV/7-AADやYO-PRO-1/PI)において、同時に細胞体積を測定することにより、さらに多くの情報が入手できます。
また、細胞体積あたりの蛍光強度(アポトーシス細胞は体積変化が大きいので、蛍光強度の変化では誤差が大きくなる)も求めることが可能になりました。

図5.アポトーシス細胞の細胞体積変化
図5.アポトーシス細胞の細胞体積変化

アネキシンV/PIと共に測定
青色 : 生細胞
緑色 : 早期アポトーシス細胞
赤色 : 後期アポトーシス細胞

細胞体積(容積)が、約1/3に縮小していることがわかる。

図6.アポトーシス測定 (YO-PRO-1PI法)
図6.アポトーシス測定(YO-PRO-1/PI法)