CRTH2は、7回膜貫通Gタンパク共役受容体(GPCR)の一つで、Th2細胞に発現する化学遊走物資受容体として知られています。CRHT2の推定アミノ酸配列では、最初の細胞外ドメインに2箇所のN型糖鎖付加部位をもち、4箇所のPKCリン酸化共通部位を含む、独特の長い細胞内領域があります。プロスタグランジンD2(PGD2)に対する受容体として、Prostaglandin D Receptor(PD)とCRTH2の2つのGタンパク共役受容体が同定されていますが、それぞれのシグナル伝達経路は異なります。PGD2は、アレルゲンで活性化した肥満細胞が産生する主要なアラキドン酸代謝産物で、炎症促進性脂質メディエーターとして、アレルギー疾患に関係しています。CRTH2分子は、 T helper-2(Th2)細胞及びT Cytotoxic-2(Tc2)細胞に優先的に発現し、Th1細胞及びTc1細胞には発現しません。CRTH2は、IL-4(及びIL-5、IL-13)を産生しIFNγを産生しない末梢血T細胞(Th2及びTc)に選択的に発現する、最も信頼できる細胞表面マーカーです。正常全血中の白血球では、CRTH2はTh2、Tc2とともに、好塩基球と好酸球に強く発現します。末梢血単核細胞(PBMC)では、CRTH2の発現は活性化したType-2細胞に限定され、CD25陰性のT細胞はCRTH2を発現していません。CRTH2は、単球の一部もしくは樹状細胞(CD14弱陽性、CD16陽性、HLA-DR陽性、CD33陽性)にも弱く発現しています。CRTH2は、侵入したアレルゲンで活性化した肥満細胞が存在する場への好塩基球、好酸球、Th2細胞の動員と活性化を媒介しているものと考えられます。CRTH2は、PGD2に対するTh2細胞、好酸球、好塩基球の遊走を誘導しますが、PDにはその作用はありません。
アプリ ケーション |
クローン (アイソタイプ) |
標識 | 容量 | 形状 | 製品タイプ | 用途 | 製品番号 | 価格 | 体診 | データ シート |
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C HLDA8 |
BM16 (IgG2aラット) |
PE | 100テスト | 液状 | IOTest | FCM | A07413 | ¥66,200 |
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FITC | 50テスト | 液状 | IOTest | FCM | B42020 | ¥50,400 |
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BM6モノクローナル抗体は、CRTH2遺伝子をトランスフェクトしたJurkat細胞やTh2クローンの細胞可溶化物から、PGD2に相当する分子量55~70kDaのタンパクを免疫沈降します。
正常末梢血(全血法)