フローサイトメーターによる悪性リンパ腫の解析 -A to Z-

1. はじめに

【2】血液検査室における悪性リンパ腫(血液検査技師よ、苦手意識を振り払え)

従来、血液検査室で取り扱う腫瘍細胞は、主に急性白血病および慢性骨髄性白血病であった。悪性リンパ腫については、分類法が各国の研究者により多数提唱され5年から10年周期で大きく変化し混乱を窮めていたため、血液検査の技師にとっては長い間苦手な疾患として、避けてきた傾向がある。しかし、造血器腫瘍全体を包括する新WHO分類が提唱されたことにより、血液検査技師にとって悪性リンパ腫は、否応無しに関わりを持つ身近なものとなってきた。さらに骨髄や末梢血へ浸潤・白血化する症例が多く、ステージングのためのそれらの検索も重要である。

一方、造血器腫瘍マーカー検査は、外注検査として行われていることが多い。検査オーダーは血液腫瘍を専門にした医師のみではなく、様々な診療科から依頼されるため、例え外注検査であってもデータの良し悪しや結果の解釈を行うことは必要であり、検査室が担当すべきである。さらにデータの管理・保存を検査室で行うことにより、細胞観察の参考と、観察力の向上にもつながり、検査室のみならず施設にとっても重要なことと考える。